愛犬が、トイレ以外でうんちやおしっこをしてしまったら、こんなことを思いませんか。
「トイレ失敗で片付けが大変」
「なぜこんなところでトイレ失敗しちゃったの?」
飼い主さんにとって、トイレ失敗はとってもストレスですよね。
ですが、あなたの愛犬も、トイレ失敗で間違った叱られ方をしたらストレスになります。
そんな犬がトイレ以外でする原因ですが、ただの粗相じゃないかもしれません。
実はトイレ失敗には重大な病気が隠れていることもあるのです。
愛犬がトイレを失敗するようになった時、その理由を知り、解決して、お互いに快適に過ごしましょう!
犬がトイレ以外でする理由と解決方法を徹底解説していきます。
わざと?嫌がらせ?病気?理由を考えて対策して行く方法をチェックしましょう。
おしながき
犬がトイレ以外でする理由3選!わざと?病気?を判断する方法
犬がトイレ以外でする理由には3つ考えられます。
- わざと
- 嫌がらせ
- 病気
理由①わざとの場合の判断方法
犬がトイレ以外でするのは、うんちだけですか?
それともおしっことうんち両方ともでしょうか?
もしも、おしっこはトイレでするのに、うんちだけトイレ以外でしてしまう場合(逆でも同じ)は、その子はトイレの場所は覚えている、ということが言えます。
その場合にトイレ以外のところでうんちをするのは、わざとである可能性が高いです。
トイレを失敗するようになった時、わざとの場合の理由はいくつかあります。
- 飼い主の気を引きたい
- 排泄を悪いことだと思っている
- ストレスを感じている
- マーキング
- 分離不安
- トイレの場所や環境が気に入らない
1.飼い主の気を引きたい
犬がトイレ以外でする時、あなたが排泄物を片付けている姿を見て、「自分に構ってくれている」と勘違いしているパターンです。
さらに、あなたがもし片付けながらぶつぶつ言っていたり、犬に話しかけたりしているなら、遊んでくれていると思っているかもしれません。
そうすると、飼い主の見ている前で、わざとトイレ以外で排泄するのが習慣になり、トイレを失敗するようになったきっかけとなってしまいます。
犬は、「飼い主さんは忙しいんだから自分に構ってくれる時間がなくても我慢しよう」なーんてことは考えません。ただ、自分に構ってくれないことに不安を感じてしまうのです。
そして、大好きな飼い主さんとたくさん触れ合いたいと思っています。
どうしたらもっと構ってもらえるんだろうと考えた犬は、過去の記憶から飼い主さんが自分に注目してくれたことをやってしまうのです。
トイレを失敗するようになった原因は、意外にも飼い主側の行動にあることがほとんどなんです。
つまり、犬がトイレ以外ですることで、飼い主の注目を浴びられたと思っているんです。でも、とっても健気ですよね。
以前に犬が粗相をした時にこういった状況を作りませんでしたか。
その子の記憶に、こういったことが残っていて、その記憶からわざとトイレを失敗するという選択につながってしまっていると言えます。
- 「なんでここでトイレしちゃったの?」などと声をかけられた
- 自分の排泄物を一生懸命片付けてくれている=自分に注目してくれている
- 片付けながらたくさん話して遊んでくれている
2.排泄を悪いことだと思っている
愛犬が間違ったところでトイレをしてしまった時に、強く叱っていませんか?
いつもトイレをするたびに怒られている子は、排泄をすること自体が悪いことと思ってしまうことがあります。その場合、トイレではなく、飼い主さんからは見えない場所や隠れたところで排泄をしてしまいます。
犬がトイレ以外でする理由として、よくあるパターンですね。
トイレを失敗するようになった時、隠れてバレないようにしている場合は、排泄=悪いことだと勘違いしてしまっている状態にあります。
3.ストレスを感じている
犬は、ストレスを感じている時に、粗相をすることがあります。
例えば引っ越しや模様替えをした時、他のペットが来た時、飼い主さんの家族構成が変わった時、来客時、トイレの場所を変えた時など、犬の周りの環境が変わった時に、縄張り意識から自分の臭いをつけることで戸惑いや緊張を和らげているのです。
愛犬が粗相をするようになり、思い当たるストレスはありませんか。何か周りの変化にストレスを感じていて、それが原因でトイレを失敗するようになったかもしれません。
犬がトイレ以外でする場合、感情的に叱るのではなく、まず理由を考えてみると良いですね。
4.マーキング
トイレの場所を覚えているのにマーキングをしてしまう子もいます。
特に去勢をしていないオスの犬は自分の縄張り、テリトリーのアピールのためにマーキングしたくて、トイレの場所ではないところあちこちでマーキングをする場合があります。
犬がトイレ以外でする場合、自分の縄張り意識が強い子なのではないか?と一度、考えて見てくださいね。
5.分離不安
もしもあなたが留守中に、愛犬が頻繁にトイレ以外で排泄をするのでしたら、その子は分離不安の状態かもしれません。
あなたの姿が見えずに、とても不安になり、精神的ストレスでトイレ以外で排泄してしまうのです。
トイレ以外で排泄する以外にも、あなたの留守中に物を壊してしまったり、かじったりしてしまったりはありませんか?その場合は、分離不安になってしまっている可能性が高いです。
お留守番の時に犬がトイレ以外でする場合は、「もしかしたら理由は分離不安かもしれない」と頭に留めておきましょう。
6.トイレの場所や環境が気に入らない
排泄する場所が、トイレ以外のいつも同じ場所ではありませんか?
その場合は、今のトイレの場所が落ち着かないのかもしれません。そのため、自分が一番落ち着く場所でトイレをしてしまっているんです。
犬は安心して落ち着く場所でないと、排泄したがりません。
犬がトイレ以外でする場合、今のトイレの状態を確認しましょう。
今のトイレは、このような状態になっていませんか?
- トイレのトレーのサイズが小さ過ぎる
- トイレのスペースが十分でない
- トイレと寝床が近すぎる
- トイレの場所が落ち着かない(人がよく通るなど)
- トイレが汚い
このような理由で、トイレとは違う場所で粗相してしまうことがあります。
また、トイレの場所を勘違いしている可能性もあります。
犬が粗相してしまった時に、あなたはきれいに掃除したつもりでも、排泄物のニオイが残っている可能性があるんです。
あなたの愛犬はそのニオイで、そこがトイレだと勘違いしているのかもしれません。
ちなみに、犬の粗相はわざとであっても、悪意があるわけではありません。犬がトイレ以外でする時には、必ず理由があります。
かまってほしかったり、不安だったり、トイレの場所が気に入らなかったり。
犬にとっては、トイレをわざとトイレ以外でするのには、そうする理由があるのです。
犬がトイレ以外でする時には、しっかり理由をあぶり出して、そこから解決策を考えていきましょう。
理由②嫌がらせの場合の判断方法
犬はとっても純粋で素直です。
なので、実は嫌がらせでトイレを失敗する、ということはしません。
そもそも「嫌がらせしてやろう!」と思うことは、かなり高度な頭の使い方です。このような頭の使い方は、犬は持ち合わせてはいません。
人間が持っているような意地悪な悪意は持っていないんです。
嫌がらせに思える行動の裏には、実は不安の気持ちがあります。嫌がらせではなく、不安な気持ちを落ち着かせるためにトイレを失敗していることがほとんどです。
犬が粗相をすると、嫌がらせだと思いがちですよね。「もう!良い加減にしてよ!嫌がらせみたいに!」とつい思ってしまうこともきっとあるでしょう。嫌がらせにしか思えなくて、飼い主も結構辛いんですよね…。
こんな嫌がらせのようなトイレ失敗行動ですが、どんなに嫌がらせに思えても、怒鳴ったりして感情任せに怒ることはNGです。意味のない、むしろトイレ失敗を悪化させる間違ったやり方です。
トイレ失敗で、犬には決して悪意はないんです。
嫌がらせをしようとしてトイレ以外で排泄することはないのです。
ただ、犬にとってはわざとではなくても、私たち飼い主には嫌がらせのように感じる粗相をしている時のワンちゃんの心理行動には2パターンあります。
犬がトイレ以外でする場合の、ワンちゃんの心理行動2パターンを見ていきましょう。
- 転移行動
- 成功体験から覚えた行動
1.転移行動
犬は何かストレスになることがあった時に、その事とは全く関係のない別の行動をとって自分を落ち着かせることがあります。
これを転移行動といいます。
そして、そのストレスが他の人や他のペットなどから来るものだった場合に、その相手を落ち着けるためにも、その事とは全く関係のない行動をとることがあります。
相手を落ち着けるための場合、「カーミング・シグナル」とも言います。
実は、犬がトイレ以外でするおしっこ行動は、転移行動の1つです。
例えば、あなたが愛犬を叱った時に、その子が嫌がらせでわざとおしっこをしているように思うことがありますか?
その場合は、この転移行動が当てはまると考えられます。
怒られると犬もストレスを感じます。
そのストレスを無意識のうちに何とかしようとして、自分を落ち着かせるためにおしっこをしているということもあるのです。
さらにこの場合、ストレスが飼い主さんによるものなので、怒っている飼い主さんに対して、自分がおしっこをすることで、気持ちを鎮めて落ち着いてもらおうとしているのかもしれません。
人間にとっては、それが逆効果でもっと怒ってしまうのですが、転移行動により犬がトイレ以外でする場合、その怒り方では残念ながら飼い犬に本意が伝わっていないでしょう。
ただ、これを飼い主さんは、犬が粗相を「叱られたから飼い主さんに嫌がらせしてやろう」と思ってやっていると、勘違いしてしまうのです。
2.成功体験から覚えた行動
嫌がらせで粗相をしているように見える時、学習によるものの時もあります。
これは先にお伝えした「構ってほしい」のと同じようなことですが、以前犬が粗相をした時に、飼い主さんが大騒ぎしたとします。
犬には言葉が理解できないので、大騒ぎしているのを「とっても喜んでいる!」と勘違いしてしまうことがあります。「犬がトイレ以外でする=喜んでもらえた」と学習したわけです。
あなたの愛犬は、なんとあなたを喜ばせるために、おしっこをトイレ以外のところでしている可能性があるのです。
これも人間にとっては逆効果なのですが、ワンちゃんは気付きません。
何度も言っておきたいことは、犬には人間のように腹いせしてやろうとか嫌がらせしてやろうとか、そんな悪意はないということです。
理由③病気の場合の判断方法
何かの病気の可能性
急にトイレを失敗するようになった場合は、病気による症状が原因となっている可能性があります。
膀胱炎や結石、ホルモン異常により、頻尿や血尿、排尿痛といった症状が出ますし、糖尿病や腎臓病では、水を過剰に飲みたくさん尿が出るといった症状が出ます。
病気によるトイレの失敗は意外に多いんです。特にシニアになってくると、病気での粗相は一層増える傾向にあります。
犬も人間と同じで、例えば、膀胱炎になると排泄のコントロールがしづらくなるので、トイレのタイミングの判断が難しくなってしまいます。
トイレを失敗した時、愛犬に病気の兆候がないか、よく確認してください。病気か心配、病気なのかどうか知りたいと思ったら、すぐに病院へ連れていきましょう
トイレの場所を失敗する以外にも、点々と少量のおしっこをしてしまう場合や、何度もトイレへ行くのにペットシートが汚れていないようなことはありませんか。
その場合は、膀胱炎などの様々な尿に関係する病気の可能性があるのです。
他にも何か症状がないか、しっかり観察してあげてください。
認知症の可能性
もう一つ考えられるのは、認知症の可能性です。シニア犬の場合、認知機能や嗅覚が衰えてしまって、トイレの失敗が増えていることがあります。
犬も認知症になると色々なことを忘れてしまうため、トイレの場所が分からなくなってしまうことがあるんです。
また、認知症だけでなく、老化による視力の低下、足腰の筋力の低下、トイレまで我慢できず間に合わないことで、トイレがうまくできなくなることもあります。
ワンちゃんの寿命は人間よりも短く、特に大型犬は年齢が1桁でも大体8歳を過ぎた頃から、認知症になってしまうケースもあります。まだ8歳なのに!と思ってしまいますが、可能性があるのです。
病気または認知症が原因でトイレを失敗するようになった場合は、何より治療を優先させます。
しかし、これまで挙げたものに当てはまらず、粗相の原因が思い当たらないのであれば、普段と違った様子がないか、他に症状が出ていないかなど、まずは愛犬をよく観察しましょう。
犬がトイレ以外でする理由が全く分からない場合は、病院へ連れて行ってあげてください。
犬がトレイを失敗するようになった!パターン別の解決策
愛犬が粗相をしてしまったら、絶対に怒鳴らずに、まずはなぜ粗相をしたのかの理由を見つけてあげましょう。
どんな時にどこでトイレをしてしまうのか、しっかり観察して把握して対処しなければいけません。
では、犬がトレイを失敗するようになった時のパターン別の解決策を解説していきます。7パターン別の解決方法をまとめました。
- 寂しい、構ってほしいと感じている場合の粗相の解決策
- トイレの場所を勘違いしている場合の粗相の解決策
- ストレスを感じている場合の粗相の解決策
- マーキングの場合の粗相の解決策
- トイレの場所や環境が気に入らない場合の粗相の解決策
- 病気や認知症の場合の粗相の解決策
- その他の解決策
①寂しい、構ってほしいと感じている場合の粗相の解決策
今まで愛犬が粗相をした時に、あなたが騒ぎながらそれを片付けていたのならば、これからはもし粗相をしたら黙って片付けましょう。粗相をした直後は騒がず冷静に、無視をします。
粗相をしている最中であれば、抱き上げてトイレに急いで愛犬を持っていきましょう。そして、そこでそのままトイレができれば、褒めてあげると良いでしょう。
そして、自分で上手にトイレでできた時には思いっきり褒めてあげましょう!そうすると犬は、「正しいところでトイレですると飼い主さんが喜んでくれる」と思うようになります。
正しい成功体験をさせてあげるのです。
また普段からワンちゃんに寂しい思いをさせていませんか?
お仕事や家事などでお忙しいかもしれませんが、犬はとっても寂しがり屋です。できる限りたくさん構ってあげましょう。
分離不安による粗相も、同じようなことが言えますが、その場合は、構ってあげるだけでなく、しっかりと分離不安を解消してあげる対処が必要です。
- 黙って片付ける
- 充分にかまってあげる(遊んだり話しかけたりする)
- 分離不安を解消する対処を施す
②トイレの場所を勘違いしている場合の粗相の解決策
前に粗相をした時のニオイが少しでも残っていると、犬はそこをトイレと思ってしまいます。そうならないためにも、トイレ以外で排泄した場所はしっかりと掃除をして、消臭も行いましょう。
市販の消臭スプレーなども販売されていますが、匂いがあるものだったり、化学物質が含まれているものだと、毎回使っていると心配になりますよね。
そんな方におすすめなのは、「重曹スプレー」と「クエン酸スプレー」です。
うんちの匂いには「重曹スプレー」、おしっこの匂いには「クエン酸スプレー」をかけます。配合量はパッケージの裏に書いてあると思うので、その比率で調合してみてください。
「重曹スプレー」と「クエン酸スプレー」は体に安心安全なのもありますが、実は市販の消臭スプレーよりも断然効き目があります。
ただ、おしっこの場合はトイレシートなどでおしっこをしっかり吸わせてからクエン酸スプレーをかけましょう。1分ほどつけ置きすると、よりしっかりおしっこ臭が取れます。
「重曹スプレー」と「クエン酸スプレー」をかけた後は、全く匂いがしなくなっています。
ただ、かけた部分の床に重曹やクエン酸が残っていると、床が傷む可能性があります。その場合は水拭きで仕上げると完璧ですね。
- しっかり掃除して消臭する
- うんちの匂いには重曹スプレー
- おしっこの匂いにはクエン酸スプレー
③ストレスを感じている場合の粗相の解決策
犬は少しの変化でもストレスを感じやすいです。もしもお家の環境などを変える場合は、少しずつ変えるなどしてお家に慣れさせてあげることが必要です。
もしも引越しなどで一気に環境が変わり、それがストレスとなりトイレ以外でうんちやおしっこをするようになった場合は、まずは愛犬が落ち着ける環境を整備しましょう。
できるだけ前のお家と同じ配置にしたり、同じベッドや同じ匂いのするものを置いてあげて、新しい環境の中でも落ち着いていられる居場所を作ってあげると良いですね。
そして、怒られた時にもストレスを感じます。犬のことを普段から怒らないように、しつけてあげるようにしていきましょう!
もし間違った場所で排泄したとしても、大きい声で騒いだり怒鳴ったりせず、冷静に、落ち着いて片付けてあげて、犬を不安にさせないようにしてあげてくださいね。
- 環境は少しずつ変える
- 落ち着ける環境を作る
- 怒らず冷静に片付ける
- 不安な気持ちにさせない
④マーキングの場合の粗相の解決策
マーキングは特にオスに多いのですが、早い段階で去勢手術をすることでおさまることもあります。ただ、それは個体差があります。
去勢手術をしていないためにマーキング行動が治らなかったり、マーキング行動を覚えた後に去勢手術をしたためにマーキングが治らない場合は、獣医さんに相談してみましょう。
ただ、マーキング行動は根気よく「ダメだよ」と教えるか、マーキングをしなくても済むくらい、落ち着く環境を飼い犬に提供してあげることが具体的な解決策と言えます。
- 「だめ」と根気よく教える
- 落ち着く環境を作る
- 獣医さんに相談してみる
⑤トイレの場所や環境が気に入らない場合の粗相の解決策
今のトイレは、ワンちゃんが落ち着いておしっこやうんちをできる場所ですか?
犬のトイレに最適な場所は、静かで落ち着いている、気温の変化の少ない場所です。
こんな場所をトイレにしている場合は、トイレの場所を変更してみましょう。
- 入り口の近く
- 人がよく行き交う場所
- 寝床に近すぎるところ
- 窓際
また、トイレをいつも清潔にしておいてあげることも大切です。
人間と同じで犬も綺麗なところでトイレをしたいのです。多頭飼いの場合は、他の犬の排泄物のニオイを嫌がる子もいます。トイレ掃除はなるべく汚れたらすぐに行いましょう。
ところで、その子にとっては、トイレよりも快適な場所があるということも考えられます。
いつも同じようなラグ、マット、やわらかいカーペットなどで粗相をしているなら、そこがトイレよりも快適に排泄できる所なんです。正しいところでトイレができるまでは、それらを隠してあげるのが良いですね。
カーペットなどに何回も粗相をしてしまう場合は、カーペットを置くことをやめる選択肢も必要かもしれません。もしくは、根気よく「ここではダメ!」と教える必要があります。
カーペットでおしっこをし始めたら、おしっこの途中でも飼い犬を抱っこしてトイレまで持っていくことを繰り返すと、「カーペットでおしっこをしてると気持ちよく最後までおしっこができない」と覚えて、カーペットではしなくなるかもしれないので、試してみてください。
⑥病気や認知症の場合の粗相の解決策
トイレの粗相だけでなく、他にも問題行動や、何か症状が見られる時は、すぐに病院で検査をしてもらいましょう。適切な治療で、トイレの粗相は治るかもしれません。
また、認知症が原因の場合、トイレトレーニングで改善することは難しいでしょう。動物病院で治療を行いつつ、オムツなどで適切にサポートしてあげましょう。
このような場合は、粗相をしたら決して叱らずに静かに片付けて、優しく接してあげてください。
⑦その他の解決策
トイレ以外でトイレをしそうな行動が見られたら、すぐにトイレに連れて行くというのも良いです。
犬が排泄しそうな時、多くが、地面や床にのにおいをクンクン嗅いだり、ぐるぐる回ったり、そわそわしたりするのがサインです。ワンちゃんによって様々なサインがありますので、普段から観察して見つけてあげましょう。
また、あなたの愛犬がいつトイレをしているか観察することも大切です。例えば朝起きてすぐだったり、ご飯を食べて何分後かだったりを把握しておけば、それくらいの時間にトイレに連れて行ってあげましょう。繰り返すことでトイレをしっかり覚えてくれます。
そして、一番大切なことは、正しい場所でトイレができたらたくさん褒めてあげるということです。これを根気よく繰り返すことで、トイレの正しい場所を認識してくれます。
特に、笑顔でワンちゃんをわしゃわしゃと撫でてあげるのをお勧めします。犬は人間の笑顔を認識しているので、「トイレでおしっこをすると飼い主が笑顔で喜んでくれる」と解釈します。
そうすると、大好きな飼い主が笑顔で喜んでくれる姿を見たいがために、自ずとトイレでするようになるんです。
もちろん、ご褒美をあげても良いです。ただ、ご褒美が欲しいからとおしっこを小分けにして出す、といった問題行動にもつながるので、何度もおしっこをする場合は「さっきもしたんだからあげられないよ」と言って、小分けにおしっこを出してもご褒美はもらえないということを教えましょう。
そして、もしもすでにトイレを覚えていたとしても、いつでもなん時でも正しくできたら必ず褒めてあげてください。できて当たり前ではないので、しっかり褒めてあげることで失敗は劇的に少なくなります。
とにかく、できなくても騒いだり怒ったり怒鳴ったりせず、正しくできたら褒めてあげる、これを続けてみてくださいね!
粗相をしたらケージに入れるのは?NG事項まとめ
犬が粗相をした時に、飼い主であるあなたがやってはいけない行動があります。
例えば「粗相をしたらケージに入れる」というのは、犬には何も伝わらない意味のないNG事項です。
トイレを失敗してケージに入れるのは、「犬が嫌がらせでトイレを失敗した」と飼い主が勘違いして、罰を与えるためにする行動ですよね。
しかし、そもそもトイレの失敗には愛犬の不安な気持ちや寂しい気持ちが隠れています。なので、それを解消することがトイレを成功させる鍵になります。
なので、愛犬の不安な気持ちや寂しい気持ちを助長する「粗相したからケージに入れる」という行為は、何の問題の解決にもならない真逆な行為となります。
「粗相をしたらケージに入れる罰を与える」ということが書かれていることもありますが、一昔前の間違ったやり方なので真似しないようにしてくださいね。
では、「粗相をしたらケージに入れる」というやり方以外で、飼い主がしてはいけないNG行動にはどのようなものがあるのでしょうか。
このような6つの行動がNG行動として挙げられます。
- 怒鳴って怒る
- 時間差で怒る
- 笑って許してしまう
- 粗相したところのニオイを嗅がせる
- 粗相したところをすぐに片付けない
- トイレへ連れて行って言い聞かせる
では、犬が粗相をした時の飼い主のNG行動について、解説していきます。
NG行動①怒鳴って怒る
粗相をした時に怒鳴って怒ると、犬によっても個体差がありますが、怒鳴られたこと、怒られたこと自体に恐怖を感じてしまうこともあります。
また、なぜ怒鳴られたのか正しく理解できず、家でトイレ自体をしてはいけないという勘違いをしてしまう犬もいます。
そうすると、飼い主さんから見えない場所などで隠れて排泄するようになったり、室内で排泄を我慢するようになったりすることも。
長時間おしっこの我慢してしまうと、膀胱炎や尿路結石などの病気の原因になることもあります。
また、家の中ではトイレをしなくなり、毎回外に連れ出さなければいけなくなってしまうということもあるので、注意が必要です。
NG行動②時間差で怒る
犬がトイレ以外でうんちやおしっこした際、短く「ダメ」と低い声で叱るのは悪い事ではありません。しかし、必ず粗相をした直後に叱りましょう。
もし粗相をして時間が経っていたら黙って片付けます。その時に、構ってと近づいてきてしまうのであれば、一時的にケージに入れてから片付けてください。
叱るタイミングを間違えてしまうと、ワンちゃんは何に対して叱られているのか分からなくなってしまいます。この人はいつも怒っていると思わせてしまうかもしれません。
例えば、犬が何分も前に粗相をして、今はボールで遊んでいるとします。そんな時にさっきの粗相のことを叱られても、犬には言葉が理解できません。ボール遊びをするのがいけないのかな?と思ってしまう可能性があるのです。
また、正しくトイレができたらしっかりと褒めてあげましょう。
粗相をして叱られると排泄自体が悪いことと思ってしまうこともあるので、できたらしっかり褒めてあげることが大切です。
NG行動③笑って許してしまう
あなたは愛犬を甘やかし過ぎてはいませんか?
私が以前働いていた所で出会った飼い主さんのお一人が、「ペットは家族だから、しつけはしません」とおっしゃっていました。
ですが、人間でも、自分の兄弟や子供が間違ったことをしてしまったら正しいことを教えますよね?家族みんなが気持ちよく過ごして行くためには何でも許すことはNGと言えます。
ルールはルールとして、しっかり教えてあげましょう。
可愛い愛犬をどうしても叱ることができず、高い声で「どうしてこんなところでトイレしちゃったのー!」などと言いながら撫でちゃったりしてしまうと、もちろん逆効果です。
粗相をした時に笑って許してしまうと犬は「どこにトイレをしてもいいんだ」と勘違いしてしまい、その後もトイレを色々な場所でするようになります。
粗相をした直後なら、短く低い声で「ダメ」と叱る、時間が経ってからなら、黙って無視して片付けるというのを徹底しましょう。
時には笑って許したり、時には叱ったりと矛盾があると、犬は混乱してしまいます。これはトイレ以外にも言えることです。
反対に正しいことをした時には、笑顔で思いっきり褒めてあげてくださいね!
NG行動④粗相したところのニオイを嗅がせる
例えば人間が間違ったことをした時に、その現場でその人がしてしまったことを指摘しながら叱ることがあります。人間の場合はそれを言葉を理解して頭で考えて、反省することができます。
ですが犬にとっては、自分が粗相したところのニオイを嗅いだら、ただ、「ここは自分がおしっこをしたニオイだ!」と思うだけです。
自分のおしっこのニオイがする場所=トイレと学習してしまうかもしれないので、これは気をつけなくてはいけません。
NG行動⑤粗相したところをすぐに片付けない
愛犬がトイレ以外で排泄した時は、すぐに綺麗に掃除を行いましょう。
少しでもニオイが残っていると、またそこで排泄しようとしてしまいます。
しっかりとうんちやおしっこの匂いが消えるように、重曹スプレー、クエン酸スプレーなどで消臭することは、そこでトイレをするのを防ぐ重要な方法です。
NG行動⑥トイレへ連れて行って言い聞かせる
愛犬が粗相した後に、トイレへ連れて行って、ここがトイレだよ!と叱ってしまうことを繰り返してしまうと、犬にとってトイレがお説教される場所、叱られる場所になってしまう可能性があります。
そうすると、トイレという場所に対して嫌な印象を持ち、トイレでの排泄をあえてしなくなってしまうかもしれません。
ワンちゃんが上手にトイレをできるように、もしも粗相をしたらこれらのNG行動はせず、正しい方法でしつけをしてあげてください。
突然犬がトイレでしなくなったなどトイレ失敗の体験談は知恵袋にある?
愛犬の粗相については知恵袋にもたくさん、お悩みが相談され解決されています。
突然犬がトイレでしなくなったという相談も、知恵袋にはかなり多いです。突然犬がトイレでしなくなった時、いきなりなので困ってしまいますよね。
突然犬がトイレでしなくなった時に考えられることは、寂しい、かまって欲しいという気持ちの表れです。
もちろん病気の可能性もありますが、突然犬がトイレでしなくなった時には、一度愛犬とのスキンシップの時間が足りていなかったのではないか、ということを振り返ってみてください。
では、突然犬がトイレでしなくなった時に知恵袋に寄せられた貴重な質問と回答を見ていきましょう。
突然犬がトイレでしなくなった時に役立ちそうなトイレ失敗についての知恵袋Q&Aを2つ、ご紹介します。
知恵袋の相談①片付けてると喜んで近付いてくる
犬が粗相をした時は、徹底的に無視したほうが良いと言われます。
が、それでうまくいかなかった飼い主さんからの質問が知恵袋にありました。
犬のわざと粗相した時の態度について。
家事やいろいろ、することをする際、相手してくれないからとわざと粗相します。犬を見もせず声も出さず、完全無視して片付けますが、その場に来てくれたことに喜びます。分離不安症になりやすい犬種で、ちょっとでも構わないとすぐピーピー言います。
もちろん完全無視ですが、あまりの寂しさに、怒られてもいいから、無視されててもいいから近くに来て欲しい!という感じです。
おしっこをそのままにしておくわけにもいかないので、結局はすぐに片付けに行ってしまうので、それが犬にとってはいいんでしょうね…
クレートに入れておいてもクレート内でわざとやられ、後始末が大変なことになります…
トイレに入れておいてもわざと踏みまくり、洗われたい(構ってくれてる触れてくれてる)になるので…一体どうすればいいでしょうか…
(引用元:Yahoo!知恵袋)
犬が粗相したので声をかけたりはせず無視していたけれど、「片付けるためにそばに来てくれる」=構ってくれているの状態になっているパターンです。
この質問に対するベストアンサーがこちらです。
ダックスを飼っていますがうちの子も気に入らない事や構われたいなどがあるとわざとやります。
無視して片付けるのが良いと聞きましたが質問主様と同様に喜ぶので意味がありませんでした。
なのでうちではわざとなのは分かっていても怒ります。するとブルブルと震えたりごめんと言うようにすり寄って来ておすわりします。
1番は気にかけてできるだけ触れ合う時間を作ってあげる事だと思いますが出来ない時もあります。
長くなりましたが、なのでうちではトイレできちんと出来た時はオーバーに褒めておやつなどのご褒美を与えています。まだまだ出来ない時もありますが以前よりもちゃんとする様になりました
(引用元:Yahoo!知恵袋)
この回答者さんのように、無視してもそばに来てくれること自体に喜んでしまうということになることもあるので、粗相をしたら短く低い声で「ダメ!」と叱るのが良いです。
先ほどもお伝えしましたが、大きい声で怒鳴ったり、高い声で「ダメでしょー!」などと言ったりは逆効果なのでしないようにしましょう。
そして、一番大切なのは、正しい場所で排泄できた時には必ずほめるという事です。トイレができるようになってからも褒め続けるのが良いです。
トイレ以外のこともなんでも、小さなことでも出来たら褒めてあげると、褒められたことを積極的にするようになるので粗相やイタズラなどが減るでしょう。
知恵袋の相談②留守番の時だけトイレを失敗するようになった
続いても、知恵袋で見つけた質問です。
このワンちゃんは、飼い主さんがいない時だけトイレではないところで粗相してしまうというパターンです。
犬がわざとトイレを失敗します。
現在生後半年のチワワですが、生後2ヶ月でうちに迎えて、トイレは直ぐに覚えました。
ですが最近になって、トイレの場所は分かっているのにわざとトイレでしないんです。
私が部屋にいる時はちゃんとトイレでするのですが、私が部屋から離れたり留守番させたりすると、たまに失敗するという訳ではなく、100%確実に全然違うところにトイレをします。この子の心理が全く分かりません。どうすればトイレをちゃんとしてくれるようになりますか?
(引用元:Yahoo!知恵袋)
先ほどの質問者さんのように、犬が飼い主が見ている目の前で粗相をした場合は短く低い声で叱るのが良いですが、この質問者さんの場合は、飼い主が見ていない所で粗相をしています。
こちらの質問に対するベストアンサーです。
犬もわざとするみたいですね。
一緒に行きたいのに、1人留守番させられて…嫌だ、寂しい、、でわざと粗相をするのでしょう。構って欲しいのだと思いますよ。
そんな時は黙って片付けるしかないですね。無視をする事ですね。
今度きちんとトイレが出来たら、わざと大袈裟に褒めてあげましょう。
おやつもあげたりして そうしているうちに、犬は構って欲しいので粗相はやめて、きちんとトイレでするようになるのではないですか? と思います♪( ´▽`)
(引用元:Yahoo!知恵袋)
トイレを失敗してから時間が経ってから叱ってしまうと、犬は何を叱られたのか理解できません。この場合は回答者さんがおっしゃるように、黙って片付けるのが良いです。
犬はとにかく寂しがり屋で、いつも飼い主さんに構ってほしいのです。飼い主さんを困らせようとしているわけではないのです。自分を見てほしいだけです。
分離不安症になる前に対策を!
飼い主が留守中に、粗相だけではなく、物を壊してしまったり、食べてはいけないもの(例えばラグなど)を食べてしまったり、問題行動がエスカレートしてしまうこともあります。
分離不安症になってしまう前に、留守番に慣れさせる練習をしてあげてください。
【短い時間、隣の部屋に行って、お利口に過ごせたら褒めてあげる】ということを繰り返して、少しずつ待つ時間を長くしていきます。
犬に、「お利口にしていたら褒めてもらえるし、飼い主さんは必ず戻ってくる」と覚えてもらうのが大切です。
犬がトイレ以外でする場合、うんちとおしっこで理由が違う?
犬がトイレをわざと失敗する理由を色々と見て来て、犬の気持ちはだいぶ理解できて来たと思います。
ですが、犬がトイレ以外でする時、うんちとおしっこで意味が違うの?という疑問もわいて来ますよね。
「おしっこはトイレでするのに、うんちは別のところでしてしまう」「うんちはトイレでできるのに、おしっこを別のところでしてしまう」それぞれで悩んでいる方も多いはず。
そこで、それぞれについて、原因を解説します。
トイレ以外でうんちする場合
トイレ以外でうんちする場合、おしっこは成功しているパターンですよね。
おしっこはトイレでするのにうんちは別のところでしてしまう場合に考えられること。
それは、こういったことです。
- お腹を壊している
- トイレの場所が気に入らない
- トイレの場所は覚えているけど構ってほしくてわざと別の場所でうんちをする
- 病気や老衰でトイレに間に合わない
トイレ以外でうんちすると「何でこんなところにうんちが転がってるの?笑」となりますよね。トイレ以外でうんちする時にも、かまって欲しい気持ちが見え隠れしていて可愛く思ってしまうこともあるでしょう。
トイレ以外でうんちしていたら、そっと取って重曹スプレーをかけておきましょう。
トイレ以外でおしっこする場合
うんちはトイレでできるのにおしっこを別のところでしてしまう場合に考えられること。
それは、こういったことです。
- マーキング
- トイレの場所が気に入らない
- トイレの場所は覚えているけど構ってほしくて別の場所でおしっこをする
- 病気や老衰でトイレに間に合わない
犬がトイレ以外でする理由はウンチとおしっこで微妙に異なる
うんちだけ失敗する場合、おしっこでだけ失敗する場合を比較すると、どちらもトイレの場所が気に入らない、などの共通した原因があります。
しかし、それぞれ異なることが原因となっていることも考えられます。
トイレ以外でうんちをする場合だと、お腹を壊していることです。お腹が緩くなっていたりして、トイレまで我慢できないということが考えられます。
トイレ以外でおしっこをする場合だと、大きな原因としてマーキングが考えられます。自分の匂いを付けて安心したい、という気持ちが隠れています。
犬のわざとトイレを失敗する行動には様々な理由があります。
日頃からしっかりと愛犬を観察して、どんな時にどのようなことが原因でわざとトイレを失敗しているかを把握してあげましょう。
そしてうまくできた時には徹底的に褒めてあげましょう。
飼い主も行動を変えてみることで、犬がわざと粗相をする回数が確実に減ります。犬もご家族もお互いに快適に過ごすために、トイレのルールの教え方をぜひ実践してみてくださいね。